下町の人情税理士、NPO活動で街の活性化に情熱(月刊『シリエズ』より)

月刊シリエズ中島勝正税理士(65)は税理士としては珍しくNPO活動に積極的に参加、街の活性化に貢献し地元住民からの評価も高い。人との出会いを大切に人脈づくりと地域支援を信条に取り組む中島税理士は町の活性化活動に参画して20年経つ。
住民が住みやすい街にしようと東奔西走する姿はまさしく”下町の人情税理士”そのもの。人情味あふれた中島氏のNPO活動に対する情熱とその素顔に迫る。

NPOで会計や予算作成を担当

NPO活動もその一環だ。NPO活動は東京の足立区の街づくりを支援する「あだち・まちづくり・コモンズ」と言う名称の特定非営利活動法人。コモンズは2003年1月に設立。「コモンズ(COMMONS)」の意味は「住民が慣習的に共有する場所」「住民と一緒に公共的なまちづくりをめざす仲間たち」という意味。住民や企業等の民間と行政の間に立ち、社会的に信頼ある団体として活動。

年会費は個人5千円、団体が2万円。委員長は元足立信用金庫会長の井上信男氏。メンバーは38人で地主、建築士、会社経営者、商店主、造園主、税理士など様々。中島氏は理事として経理や予算の作成などを担当している。

開業後20年間地域貢献活動に参画

参画理由については「街づくりの地域貢献は事務所開業後すぐに自主的に公募で参加しました。活動してもう20年になりますね。その時は街づくり連絡協議会という今のコモンズの前身になるものでした。活動しているうちにNPO法人でなければ動きがとれないと考えNPOとして本格的に活動することになったのです」と活動の経緯を話す。

総会は月に1回程度行われる。プロジェクトがあると月2回は行う。理事会は月に一回。活動内容は今年度活動の進捗状況の報告と次年度のプロジェクトの討議。

設立初年度は土地区画整理事業やまちづくり支援としてマンション開発用の公開広場用地で周辺住民との懇親会やワークショップ等を開催し新規居住者と周辺住民との出会いの場を作った。

プロジェクトごとに審議、メンバーと激論になることも

中島氏は「NPO総会ではプロジェクトごとに本当に街づくりのためになるのか、予算は妥当かを真剣に審議します。そのため事務局とメンバーと激論をかわすこともよくあります。
特に、予算面では過剰との指摘があれば負担が大きすぎると1時間近く事務局と議論を交わすこともあるという。

座右の銘は「日々新たな」将棋二段、落語も実演

月刊シリエズ中島氏の座右の銘は「日々新たな」。毎日毎日新たな気持ちで挑戦し続けることを新年としている。毎日、いろいろな人との出会いを通して、自分にできることは何か。地域やクライアントの立場で解決できるのはこれまでの活動を通して培った人脈ネットワーク。こればかりは地道な努力なしでは難しい。だからこそ、1日1日を無駄なく計画的に行動するのだ。

一方では、税理士や士業にとどまらず、自己研鑽として英検準1級に挑戦し英語の勉強にも注力。将棋も2段の腕前だ。落語も三遊亭春菊の弟子として定期的に舞台に上がり実演し人気も上々だ。浅草公会堂でおこなわれた「第32回キャナリー落語会」では「長短」の難しい題目で一人二役を演じて会場を笑わせた。

地域貢献活動には永遠に終わりはない

昔から勉強熱心で、獨協大学卒業後も慶応大学大学院経営管理研究科に入学する熱心さ。行動範囲を広げTKC東東京会理事で広報委員長を務め、最近では足立区役所の広報委員にも自ら志願し加わった。
これらの活動への参加は、地域のことを真剣に考えているからこそできる行動だ。だからこそ、地域では誰からも親しまれる人気者の税理士になるのだ。
中島氏が外出するとあらゆる場所で「先生」と声がかかる。地域に根差した税理士としての活動、地域貢献活動には終わりがない。
下町の人情税理士の活躍はこれからが本番だと言えるだろう。

あだち・まちづくり・コモンズ活動内容

あだち地区まちづくり計画 策定事業

地区まちづくり計画、密集地区再生まちづくりなど住民によるまちづくり計画の策定をお手伝いします。

まちづくりプロジェクトの推進事業

住んでいる方達と一緒に考えた地域密着型住宅の供給など、地域ニーズに応えるまちづくりプロジェクトを提案し進めます。

まちづくりに関する施設の運営管理事業

公共的広場の利用管理計画をはじめ、まちづくりに関する施設の運営管理について提案しサポートします。

まちづくりに関する調査研究事業

まちづくりレポート、まちづくりゼミナールなど協働まちづくりの普及を図る調査、研究を進めます。

その他、目的を達成するために必要な事業

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